自分の歯は汚くみられているのではないか?と気にされている方も多いのではないでしょうか。せっかく毎日歯を磨いているのに汚れが取れず、歯が汚く見られてしまうのは残念なことです。汚れてみえてしまう原因は着色から歯並びまで多くあります。その原因とその対処法についてご説明していきます。
歯が汚くみえる8つの原因
1.ステインが付いている
歯の着色汚れのことをステインといいます。コーヒー、紅茶、ワインなどをよく飲まれる方やタバコを吸われる方は、それらに含まれている色素やニコチンによって、歯が着色して汚く見えてしまうことがあります。ステインは歯磨きだけでは、なかなかきれいに汚れを取りきることは難しいです。ステインは歯科医院で着色除去をするだけで、簡単にきれいな歯を取り戻せます。長期間放置していないステインは、短時間で簡単に除去できますが、長期間放置しているステインですと取るのに時間がかかってしまいます。
2.歯石が付着している
歯石にびっちり覆われている歯は、とても汚らしく見えてしまいます。歯だけでなく、歯ぐきも汚く見えて不潔な状態です。歯石は歯周病を悪化させます。なによりひどい口臭の原因となります。歯石の表面に細菌が繁殖して、歯周病特有の何とも言えないドブのような悪臭を放ちます。
驚かすわけではありませんが、歯石を放置していると歯周病原因菌が原因となって、心臓病、脳梗塞、糖尿病や肺炎、癌が引き起こされる可能性もあります。
歯石を自分自身で歯ブラシで除去することはまず無理です。歯科医院で歯石を取ってもらってください。清潔感のあるきれいな歯になります。
3.むし歯で汚く見える
むし歯で歯が欠けたり、穴が開いていると当然汚く見えてしまいます。またむし歯になった部分は着色しやすく、すぐ黒くなってしまい、一層汚く見えてしまいます。むし歯になっても痛くないと、ついつい歯科医院に行くのが遅くなってしまいますが、放置していると歯の神経まで取らなくてはいけなくなり、治療も大変になります。小さいむし歯であればプラスチックのつめ物をするだけで一回の治療で治せられます。ひどくなる前に治療をしてください。
4.かぶせ物、修復物が劣化している
むし歯治療のあと、かぶせ物や詰め物をしていきます。しかし保険治療のプラスチックの修復物は、2~3年ほど経つと劣化していき、黄色く変色していきます。また何度も何度も治療した跡のある歯は、ツギハギだらけになり、きれいではありません。機能的に問題があるわけではありませんが、やはり見た目は悪くなってしまいます。変色しにくい高品質なプラスチックレジンやセラミックで治療することをお勧めします。
5.歯の神経、血管がダメージを受けている
歯の中心部には、歯髄という血管や神経が走行している部位があります。外傷などの強い衝撃が原因のことが多いのですが、何らかの理由で歯の血管や神経がダメージを受けてやられてしまうと、つまり血流がなくなり死んでしまったような状態になると、歯が黒くなっていきます。神経、血管がやられてしまった歯は、再生能力を失いますし、そこに細菌感染が起きてしまうと一層黒ずんでいきます。
6.銀歯が多いため汚く見える
銀歯によるかぶせ物が多いと、口の中が薄暗くみえてしまいます。銀色なので光を反射しそうなものですが、実際には影になってしまうため、銀歯が多いほど口の中が暗くなり、汚く見えてしまいます。やはり本来の色である白が一番です。小さい銀色のつめ物であればプラスチックのつめ物に、大きな銀色のかぶせ物ならセラミックに治療すると、白くできるので口の中全体が明るくきれいに見えます。
7.歯ならびが悪いため汚く見える
歯ならびが悪いと歯が汚く見えます。叢生といわれる、いわゆる乱ぐい歯の場合は特にそうです。歯ならびが凸凹していると、陰影が出来るだけでなく、着色、汚れ、歯石も付きやすく、むし歯にもなりやすく、汚く見えてしまうリスクが非常に高いのです。
先進国では歯ならびが悪いと、相手に汚いイメージ、悪い印象を持たれてしまいます。歯ならびがきれいなだけでも得することも多いのです。
8.歯自体が黄色いため汚く見える
もともと歯は真っ白というわけではありません。黄色がかった色をしていますので、黄色い歯が汚く見えるという訳ではありません。しかし加齢や薬の影響によっても、濃い黄色になってしまうと、昔に比べて汚く見えてしまうかもしれません。そのような場合こそ、歯のホワイトニングをお勧めします。
歯を白くきれいにする方法
1.歯の表面の着色や汚れ、歯石を除去するクリーニング
歯科医院で専用の器具や歯みがきペーストを使用することで、自分では取れない汚れや着色などをきれいに落とすことができます。もちろん歯石も取り除くことも可能です。ステインや歯石は、必ず付着してくるものですし、歯周病の始まりでもありますので、定期的に取っていくことをお勧めします。
最近では、歯の表面の傷を修復するリナメルトリートメントというものがあります。いつもしっかり歯を磨いているのに、歯に着色が付きやすい人がいらっしゃいます。そういう方は歯の表面に目には見えない無数の傷が付いていることが多いのです。歯磨き粉などの研磨剤やもともと歯の表面にざらつきがあることが原因だったりします。リナメルトリートメントは今までのように歯の表面を磨くということではなく、傷を埋めて修復するというコンセプトで歯を白くします。リナメルトリートメントによって、歯の表面が平らになり、着色が付きにくくなります。
2.セラミックなどで再治療
むし歯治療後のプラスチックレジンやかぶせ物自体が劣化して変色している歯、歯の神経・血管がダメージを受けて黒ずんだ歯、口に中が暗く見えてしまう銀歯などに対しては、基本的には除去して再治療になります。
再治療の際、ベストの治療材質というとセラミックになります。ほぼ希望通りの色調にすることができ、その白さも長く維持できます。また多少の歯並びや歯の形も改善することができます。透明感も再現でき、お口の中全体も明るい印象になるためお勧めです。
一部分だけの歯の汚れやむし歯の場合、セラミックでなく歯の表面にプラスチック材料をつめるだけでも十分きれいになるでしょう。特にピンポイントで変色がある歯には有効です。ただしセラミックのように一生変色しないということはないので、変色しにくい高品質なプラスチックレジンで治療されることをお勧めします。
3.矯正治療で歯ならびをよくする
歯ならびが原因で歯が汚く見える場合は、矯正治療となります。軽度の歯ならびの悪さであったら、皆さんが思われているより簡単、かつ短期間で治療完了することもできます。
きちんと整った歯ならびは見た目も素敵ですが、むし歯や歯周病にかかりにくくなる、よくかめるので健康にもよい、といいことづくしです。 悪い歯ならびを良くすることは、皆さんが思われている以上のメリットがあります。
4.ホワイトニングで白くする
歯自体の色が濃くなっている場合、ホワイトニングが効果的な治療法です。オフィスホワイトニングとホームホワイトニングという方法があります。オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯の表面に薬剤を塗り、光を当てて活性化させ脱色する方法です。早く白くしたい方に効果的です。ホームホワイトニングはマウスピースを作って、自宅でホワイトニングをする方法です。手軽にでき、薬剤さえ追加すれば何度でも行えるので経済的です。
黄色くなっている歯はもちろんのこと、白い歯をより白くすることも可能です。